緩和ケアの看護師として、患者さんの人生の最期に、もっと深く関わることが出来たら…。
そんな思いで、緩和ケア看護師を目指している方もいらっしゃるかと思います。
きっかけは日々の業務の中での患者さんの最期に対して「もっとなにかしてあげたい」というとても純粋なものが根底にあるのではないでしょうか?
でも、仕事になれば現実に毎日患者さんの死について、向き合い、受け止めていくという大変な業務内容であろう、目指したいけど大変そう、生半可な気持ちでは太刀打ちできなそう、など目指すこと自体もすぐに決断できない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、緩和ケア看護師を目指したいけど本当に自分に出来るか、どんな業務内容なのか、働いている人たちの本当の気持ちはどうなのかなどをお伝えします。
緩和ケア看護師に向いているかどうかの判断や、今後の転職活動に活かして頂けたらと思います。
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緩和ケア看護師になる前に知っておいてほしい事
緩和ケアとホスピス、ターミナルケア、本質的な差異はなし
「緩和ケア」、「ホスピス」、「ターミナルケア」などの言葉がありますが、何か違いはあるのでしょうか?
結論から言えば、これらはいずれも終末期医療のあり方を言い表す言葉であり、ほぼ同じ目的と内容を意味します。
(参考:http://www5.airnet.ne.jp/shimin/sub111.htm)
今日、一般に緩和ケア病棟という呼称は一般病院、専門病院でホスピスケアを行う専門病棟を意味しています。なお、日本での「緩和ケア病棟」という呼称は、国立がんセンター東病院の前身である国立療養所松戸病院で導入されたものです。
いずれもケアの内容に、本質的な差異はなく、病院によって使う単語が違う場合がありますが、看護師の仕事内容に大きな差はありません。
緩和ケア看護師は患者、家族、医療チームを繋ぎ合わせる調整役
緩和ケア医療の目標は【患者さんの生活の質(クオリティ・オブ・ライフQOL)の向上を目指す】ことです。
生命の質や人生の質、人格の質など精神的な自己実現を得るための指標となり、個々の日常生活を充実させ、幸福感や生きがいを自ら発見し、人間らしく生きていくために必要な考え
(参考:http://www.dreamarc.jp/)
そして、QOL向上のために緩和ケア看護師が行うべきことがあります。
- 身体的苦痛症状のコントロール
- 状態に合わせた日常生活の援助
- 患者・家族の意思決定を支えるケア
- 心理的案寧(安らかに落ち着く事)へのケア
- 家族へのケア
(参考:桐生厚生総合病院 緩和ケアチーム)
【緩和ケア看護師の役割は患者さんと医療チームの調整役】
緩和ケアは医師と看護師・薬剤師・臨床心理士などと連携し、チームを作り、患者さんの終末期をケアしていきます。
患者さんだけでなく、そのご家族、他の医療スタッフとの連携を密に取り、患者さんとご家族の苦痛を和らげ、“その人らしく”暮らせる支援を行います。
そのために看護師がくさび的役割となり、患者さんとご家族のニーズや心の変化をいち早く読み取り、医療チームに浸透させ、チーム全体で患者さんへの的確なケアや治療に繋ぐことが大切な役割となります。
(参考:関東中央病院 看護部)
(参考:日本看護協会 緩和ケア教育プログラムの概要)
緩和ケア看護師の仕事内容
緩和ケア看護師の1日の流れ(日勤・夜勤・準夜勤の3人を合わせた24時間分)から業務内容をお伝えします。
モルヒネ処方、患者さんやそのご家族とのコミュニケーション時間を設ける事、患者さんのためのカンファレンス時間を作り、緩和ケアチームとして他所との連携を図るなどが特徴的です。
モルヒネ処方、患者さんやそのご家族とのコミュニケーション時間を設ける事、患者さんのためのカンファレンス時間を作り、緩和ケアチームとして他所との連携を図るなどが特徴的です。
【朝】
- 朝食配膳
- 申し送り、ショートカンファレンス
- 病室ラウンド、バイタルチェック、清拭
- お風呂介助
- 配薬
【昼】
- 昼食配膳
- 昼のカンファレンス
- 患者さんや家族との面談
- 看護記録の記入
【夕方】
- 麻薬のチェック
- 病室回り
- 夕食の配膳
- 注射の用意
- 点滴の用意
【夜間】
- 点滴、注射の実施
- おむつ、下着の交換
- 空の点滴回収
- 尿回収
- ナースコール対応
- モルヒネ処方
- 病室見回り
- 看護記録記入
- 体位交換
- トイレ介助
(参考:大阪大学リポジトリ ホスピス・緩和ケア病棟におけるケアの組織化)
各施設のタイプ別で特徴がある
緩和ケア施設には5つのタイプがあり、それぞれ特徴があります。施設数にも差があり、院内独立型が 20%、院内病棟型が 78%、完全独立型は 2%です。施設数が少ない程、転職活動も困難が予想されます。
病院と同じ敷地内に、別の建物として建てられている緩和ケア施設のこと。一般的に「広い」「くつろぎやすい」空間をテーマとして、自宅に近い施設として造られており、患者さんが快適に施設で生活できるように工夫されている。
病院内の病棟や一部の階に緩和ケア病棟を設けている形態のこと。一般的に眺めのいい最上階などに設置されている。他の病棟とは違い、延命措置を行わず、様々な苦痛の緩和を目的としているのが特徴で、一般病棟に比べて、患者に対する規制が最小限であり、患者さんが動ける度合い(自由度)をできるだけ高くしている。
緩和ケアを専門とした施設で、独立して設立されているホスピスの形態をいう。この形態のホスピスは、まだ日本では非常に少ない。(2016年現在5施設)
緩和ケアを専門としたチームスタッフたちが、緩和ケアとしての建物や緩和ケア病棟を持たない一般病棟で、末期の患者に対して身体的・精神的な緩和ケアを行う形態。病院内緩和チームケアは、治療を行いながら緩和ケアを行うことが出来る。緩和ケアチームの専門看護師として病棟看護師と連携を取り、緩和ケア医療を進めていく。
医師や看護師が、患者さんが住み慣れた家に訪問診療・看護を行い、死を迎えるまで緩和ケアを行う形態。
(参考:ケアミー 「ホスピス」とは? いったい何をするところ?)
こんな風に患者さんと関わりたい、という緩和ケア医療の理想をお持ちの方が多いかと思いますので、施設の特徴と自分の理想を比較し、じっくり検討してくださいね。
緩和ケア看護師に大切な「死生観」
緩和ケアに関わる医療者には、自身の死生観が影響してきます。
緩和ケアの看護師は一般病棟の看護師とは違い、「看護の対象は死にゆく人である」という点で、患者さんの死は必ず経験し、避ける事の出来ない現象です。
死は怖くて悲しいもの、というだけのネガティブな死生観ではなく、死が訪れるまでの生き抜くプロセスや、死の持つポジティブな側面(人間的成長や学び)も含めた死生観を持つことで、感受性に優れた、患者さんやその家族に「深く寄り添い、関わる」という看護が出来るようになります。
*死生観
引用:三省堂 大辞林
死あるいは生死に対する考え方。また、それに基づいた人生観
死生観を持つことが大切な理由
- 「死」の持つ悲惨なネガティブイメージにとらわれすぎたり、過去の「死」に対する辛い経験、身近な人を看取った経験がない事が影響して、患者さんの死から逃げてしまう
- 死が訪れた時は敗北感や無力感に押しつぶされてしまう
- 死を避けたいと思う気持ちが働き、患者さんやその家族との関わりに消極的な行動をとってしまう
死生観は緩和ケアで経験を積んでいく中で少しずつ考えが変化し、逃げないで看護に向き合えるようになっていくようです。
初めて経験した時はショックが大きいかもしれませんが、「経験をさせて頂いている」と思い直し、その時改めて人の死というものについて学びを深め、緩和ケアの看護に役立てて頂きたいと思います。
【体験談/患者さんの死に対する考えの変化】
(緩和ケア病棟に)来るまでと来てからとで考え方が大きく変わって… いろんな人を見ていくうちに死っていうのは決して悪いものじゃないという捉え方に変わった。その場に自分が居られることはむしろありがたいんじゃないか、って。
引用:東洋英和女学院大学大学院 長野賞論文 緩和ケア病棟の死の捉え方に関する考察
亡くなったからすごく悲しいというだけじゃなくて、そこにはいろんな意味があるというかそう考えられるようになった…。
緩和ケア看護師【体験談からどんな思いで働いているのか知る】
緩和ケア看護師【大変でも頑張れる理由】
緩和ケア看護師を目指したきっかけ
大変な職場であるという予測は皆さん付いていると思います。
それでも緩和ケア看護師を目指した理由は、日々の患者さんとの関わりから「今よりもっと患者さんの支えになるケアをしたい」と感じたことがきっかけという声が多いです。
実はスタートは皆さん同じではないでしょうか?
資格や技術の有無ではなく、この思いが根底にあることで、緩和ケア看護師として患者さんと向き合う事が出来るのではないでしょうか。
内科病棟で多くの癌患者さまと関わる中で、死を目の前にされている患者さまに限られた中で思いに耳を傾け、傍にいることで患者さまの表情や雰囲気が変わることを感じ、「いてくれてありがとう」と言われた時、最期を迎える患者さまの支えになるケアをしたいと思ったことがホスピス(緩和ケア)で働くことを考えるきっかけとなりました。
引用:救世軍ブース記念病院
緩和ケア看護師になって良かったこと
「死」が身近にあり、その中で患者さんの心のケアを行うという、答えが決まっていない大変な毎日の中でどんなやりがいを感じているのでしょうか。
緩和ケア看護師として実際に現場に携わっている先輩方のやりがいや良かったことをご紹介します。
日々の業務の中で少しずつ、やりがいや自分の存在価値を見つけ、緩和ケア看護師としての自信や経験を増やしていく事がこの大変な業務を乗り越えていく上で大切になってきます。
辛さから少しでも解放された時や旅立っていかれる前や後に、患者さんやその方を支える家族から『ありがとう』『あなたがいてくれて良かった』『あなたが担当してくれると安心する』といった言葉を頂けた時は、どんなに仕事がハードでも、『頑張って良かった!!また頑張ろう!!』って、自分自身奮い立つような気持ちにもなる事が出来ますし、自分がそれまでに提供してきたケアや患者さんの為に考えてきた事が実を結んだのかもしれないと思う事が出来、心地よい達成感を得る事も出来ます。
引用:ナースパワー 看護師としてのやりがい
私は緩和ケアチームとして活動をしているので人生の残り少ない日々をこの病院で過ごす方をたくさん看てきました。人生の終わりを迎える状態でありながら、ご本人やご家族に充実した日々を過ごせていただくことが出来たと感じたときは本当にやっていて良かったと実感します。
引用:臼杵市医師会立コスモス病院 看護部
緩和ケア看護師の苦労
バーンアウト・燃え尽き症候群とは
終末期医療に関わる看護師は、患者さんに最も近い所に存在し、患者さんやその家族、医療従事者をつなぐ調整的役割を担う事で、無念さ、恐れ、悲しみに共感する事が多くなるため、バーンアウト問題が他の医療従事者より深刻であると指摘されています。
(参考:京都大学 ターミナルケアに関わる看護師のバーンアウトとSOCとの関係について)
*バーンアウト症候群(燃えつき症候群)
一定の生き方や関心に対して献身的に努力した人が期待した報酬が得られなかった結果感じる徒労感または欲求不満。
患者さんとの関わりの中でもちろんやりがいも感じる職場ですが、どんなに献身的に支えていても、必ず死が訪れます。
恐怖や悲しみに日々直面し、報われないという感覚にも陥りやすい部分もあるのが緩和ケア医療です。
理想と現実のギャップから、大きなストレスがかかる職場だという事は認識しておきましょう。
【対処法】
- ストレスを感じていると思ったら一人で放置せず、相談相手を見つける
- 患者さんへの死の立会いをネガティブにだけとらえず、そこから学び、死を肯定的にとらえる
- 仕事の中での患者さんやご家族との関わりから起きる様々な体験を、自分の成長の機会と捉える
- 少しずつ、患者さんのためになった事を成功体験として蓄積し、看護師の存在意義や価値を見出す
(参考:ホスピス財団 終末期のがん看護実践に携わる看護師のストレスマネジメントと仕事に没入できる強みの研究)
緩和ケア看護師のストレスや大変な部分
終末期の患者さんは身体的な苦痛だけでなく、仕事が出来なくなった、経済的な不安、死へ向かう事の精神的な苦痛などを抱えています。(全人的な苦痛という)
全人的な苦痛を理解しなければならない職場、「死」が身近にある緩和ケア領域のストレスや大変な部分を体験談からご紹介します。
働き出したら自分にも起こり得る事だと事前情報として認識しておいて下さいね。
末期の方はすごく平気でひどい事を言いますからね。言うならまだしも暴力行為に訴える方も多いです。
引用:看護師お悩み相談室
家族に言っても、病院上層部に言っても「患者様だから」「もう死ぬ人だから」で終了です。現場で働く看護師は当たられ損ですよね。
いつか死ぬのは皆一緒なのに…最後、スタッフにあたり散らして気が晴れるのでしょうかね。
答えは分かりません。自分が同じ目に合った時に分かるかもしれませんね。
患者様がスタッフに当たるのは、結局、死が受容出来ないからでしょうけどね。
私は修行が足らないようで、つい、むっとした顔をするようです。怒られます。
緩和ケアは綺麗事じゃ出来ないと思いますよ。
異動があり、緩和ケア病棟で働くようになってもう少しで半年が経とうとしていますが、緩和ケア病棟で看護師をすることでの悩みというか辛さが積もりに積もってきています。
引用:http://www.nurse-community.jp/
毎日いろいろ考えてケアをしようとしても、緩和ケアではたくさんの死を見届けなくてはいけません。
自分は何ができるのかという問いに、いつもたどり着く答えは何も出来ないという答えです。
患者さんのために何ができているのかがわからなくて本当に悩んで悩んで、辛いです。
緩和ケア病棟は難しい。大変。周りがそのように言う意味がよくわかりました。
緩和ケア看護師に求められる人材/向いていない人
体験談でのやりがい、大変なこと、「看取り」による死に直面する事が多く、報われなさを感じてしまったり、ストレス度の高い職場である事などをお伝えしました。
では、どんな方が緩和ケア看護師に向いているのかご紹介したいと思います。
ご自分に当てはめて、緩和ケア看護師に向いているかどうかの判断に活用してくださいね。
- 患者さんやその家族、医療チームと良好なコミュニケーションが取れる
- 患者さんの言いづらい真の要望、ニーズを汲み取り、医療チームに伝えるサポートが出来る
- 患者さんの全人的苦痛(身体の痛みだけでなく経済的な苦痛、精心的な苦痛、生きる意味への問いなど)を理解し、苦痛のある患者さんを理解できる
- 「看取り」や日々の業務から生まれる悲しみや辛さの中から、少しでも自身の成長や学びと捉えることが出来る
- 辛い事や悩みがあったら人に適度に頼ることが出来る
- コミュニケーションが苦手
- あっさりした人間関係を好み、深い関わりが苦手
- 「死」について辛い経験があり、「死」は悲しく辛いものとしか今でも思えない
- 仕事の中からやりがいを見つけていく事が出来ない
- ストレスを感じても誰にも言わず抱え込んでしまう
緩和ケア認定看護師資格について
緩和ケア認定看護師資格とは
21分野ある認定看護分野の中に「緩和ケア認定看護師」資格があります。
【出来るようになる事】
- 患者さんを全人的に理解し、QOLを維持、向上するための看護の専門性を高めることが出来る
- コミュニケーションスキルを改めて学び、患者さん・家族の価値観を理解し、価値観を尊重したケアを実践できる
- 心理的な勉強もすることで、患者さんと家族の喪失・悲嘆に伴う適切な支援を行うことが出来る
- 看護職者への指導・相談を行うことが出来る
緩和ケア認定看護師資格【資格取得者の声】
では、実際に緩和ケア認定看護師資格を取得した方の声をご紹介します。
お金の面の優遇というよりは、意識の変化や知識量、他の看護師に対する指導・相談が出来るようになる事で広い視野を持つようになる事など、自身の内面の成長が日々の仕事に良い影響を与えているようです。
昨年の7月に認定看護師になりましたが、今までは自分が直接、患者さんに何かを提供したいという気持ちが強かったんですが、認定看護師になってからは、もっと周りのスタッフを巻き込んで、スタッフの緩和領域における知識やケアを全体的に底上げできるようにしていかなくては、という意識が芽生えてきましたね。
引用:ナースの星 Q&Aオンライン 認定看護師さんインタビュー企画
教育課程では、緩和ケアの知識や技術のみならず、自身の包み隠したい欠点や価値感などを徹底的に見つめ直し、自身の考えや動向を知ることで、人として本当の意味で患者さんと向き合う学びを得ることができました。
引用:埼玉協同病院 看護部
とても、辛い作業でしたが、その作業を行ったことで、精神的にふさぎ込んでいる患者さんに対して、逃げずに会話が出来る自信を持つことができました。
【認定看護師資格を取得するための条件】
- 看護師資格を保有している
- 看護師の実務経験が5年以上ある
- (うち3年以上は専門分野での看護経験が必要。ちなみに、期間は「連続」ではなく「通算」)
- 「認定看護師教育課程」で半年間学び、「認定看護師認定審査」の受験資格を手に入れている
- 「認定看護師認定審査」に合格している(筆記試験に合格する事)
上記の③を満たすためには緩和ケア認定看護師教育課程を設けている教育機関で、定められたカリキュラムを学ぶ必要があります。(受講手続き料5万、受講料75万、その他教材費が必要)
現在の教育機関は11施設で、こちらから詳細を確認出来ます。
緩和ケア認定看護師を取得しない方でも、日々の業務で自ら学びを得ることはもちろん出来ますが、認定看護師を取得するという目的により、更に専門性を高め、知識が深まり、自分の自信に繋がりスキルアップすることが出来ます。
働いていく中でもっと知識を深め、緩和ケア医療にずっと携わりたいと感じた方は資格取得も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
詳しくは、日本看護協会
緩和ケア看護師の求人について
給料について
- 基本給は20万前半~+各種手当+賞与
- 病棟看護師の給料形態に近い
(参考:医療WORKER 医療法人 東札幌病院)
求人数について
- 求人数は非常に少ない。
- 「看護師全体」と「緩和ケア 看護師」を比較すると、0.4%(求人検索エンジンの平均)~0.9%(看護師転職サイトの平均)
(参考:indeed、キュウサク、キャリアジェットの求人数から平均を算出)
(参考:ナースエージェント、医療ワーカー、看護師求人.comの求人数から平均を算出)
効率的な求人検索方法
求人検索の際に確認する事5つ
求人検索の際に求人票だけでなく、自分の理想とする緩和ケアを行っている施設なのか、自分に向いている施設なのかなど、施設のホームページも確認しましょう。
緩和ケア看護師のような、少ない求人から事前情報を把握するには、自宅に居ながら様々な施設との比較が一気にできるインターネットの活用がおすすめです。自分で確認しづらい事は、転職サイトを利用し担当カウンセラーに確認してもらいましょう。
~チェックポイント5つ~
【① 給料について】
- 手当、賞与の記載
- 基本給の幅がある場合の自分のスタート金額
【②勤務形態について】
- 夜勤、オンコールの有無
- 夜勤、オンコールの回数や金額
【③施設について】
- 施設見学の有無
(参考:一般財団法人光ヶ丘愛世会 光ヶ丘スペルマン病院 求人案内)
- 施設の雰囲気
一般病棟とは異なる、患者さんが楽しむための季節の催し物や取組み、先輩看護師の声、院内写真などから施設の理念、雰囲気を把握しましょう。
- 施設のタイプ
また、求人は病院内勤務だけでなく、老人ホームでの緩和ケア看護師の募集や、在宅ケアを支援する診療所での訪問看護を行う看護師の募集の場合もあります。
(参考:楓の風 訪問看護師採用情報サイト)
【④教育制度について】
- 新人教育支援
新人でも勤務可能か事前に確認しておきましょう。
【⑤資格取得支援制度について】
緩和ケア看護師認定の取得を目指す方は、初めから資格取得支援制度を明記している施設を探しましょう。
- 資格取得支援制度の有無
- 資格取得支援制度がある場合は、補助の詳しい内容
資格取得支援制度があると、研修中の給与や受講料の一部などの補助を受けることができます。
病院ホームページや転職支援サイトの担当カウンセラーから確認をしてみましょう。
おすすめの求人検索方法
① 求人検索エンジンの利用
求人検索エンジンとはインターネット上にある、膨大な求人情報を一括で探すことができるサービスです。
自分で時間を作って探し、問い合わせも自分で直接した方が納得するというような方
【主な求人検索エンジン】
indeed
キュウサク
CareerJet
求人検索エンジンの活用法はこちらも参考になさって下さい。
求人検索エンジン ネット上の准看護師求人を一括で探す
② 看護師転職サイトを利用する
看護師転職サイトとは、会員登録をすればプロのキャリアコンサルトによる看護師の転職に関する様々なサポートを無料で受けることが出来る、看護師の求人に特化した人材紹介のサービスです。
一人で転職活動を進める時間や手間をなるべく省きたい、サポートを受けながら転職活動をしたい方
参考までに下記は主な転職サイトの緩和ケアのある病院の求人数ランキングになります。(2024年10月時点)
順位 | 転職サイト名 | 求人数 |
---|---|---|
1位 | 看護のお仕事 | 41,438件 |
2位 | 医療ワーカー | 1,139件 |
3位 | MCナースネット | 174件 |
看護師転職サイトの活用法はこちらも参考になさって下さい。
看護師転職サイトと自力転職との違い_看護師転職サイトを利用した場合
【緩和ケアについての情報や求人を見ることが出来るサイト】
NPO法人 日本ホスピス緩和ケア協会
まとめ
緩和ケア看護師は、「看取り」が日々日常にあるという特殊な分野であるため、看護師さん自身の精神的な部分が試される現場というのがお分かり頂けたかと思います。
また、大変な職場であると同時に、緩和ケア医療はこれから益々必要とされる分野ですし、大変な分、人の人生の最期に関わるという事で人間的に成長し、やりがいも深い仕事でもありますね。
記事を読んで、緩和ケア看護師をやはりやってみたい、と感じた方は理想の緩和ケア医療を行っている職場を見つけ、是非チャレンジしてみて下さいね。