麻酔科の看護師が気になる皆さん、仕事内容やどこで働くべきなのか、実は知らない事が多くて困っていませんか?
働いてみたいけど…。
●どんな分野なのか
●麻酔をするという事以外よくわからない
●ぼんやりとしか情報がない診療科
なのではないかと思います。
今回は麻酔科で働く看護師の方の体験談を通して、仕事内容や実情をお伝えしていきたいと思います。
麻酔科にチャレンジしてみたいけど、まずは情報を集めてから考えたい、という方はぜひ記事を参考にしてみて下さいね。
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麻酔科の看護師の気になる事
まず説明が必要なのが、「麻酔科看護師」と呼ばれる看護師は厳密には存在しないという事です。
皆さんのイメージの中で、手術室の中で麻酔に関わる業務を行っているのは「麻酔科 看護師」だと思っていませんか?
手術中の麻酔開始をサポートするのは「麻酔科の看護師」というわけではなく、【手術室の外回りの看護師】が麻酔に関わる業務をしています。
オペ室の看護師のことは、実習でも習ったのである程度知っていますが、オペ室で麻酔をするのが麻酔科のナースだとしたら、オペ室はオペ室の看護師と麻酔科の看護師でごった返しているってことですか?
大体の方がイメージしているのは「手術室の外回りの看護師」の麻酔に関する業務なんですね。
手術室以外では、麻酔を用いた痛みの治療を行う「ペインクリニック」や「痛み外来」の看護師は「麻酔科看護師」と呼ばれています。
では、これらの麻酔に関する業務を行う看護師の仕事内容をお伝えしていきます。
麻酔に関する業務を行う看護師の仕事内容
働く場所で仕事内容にも違いが出る
一般病院で働いた場合【麻酔に関わる業務をするなら「手術室の外回り」】
- 手術を受ける患者様の術前評価(手術を受けられる状態にあるかどうかを確認)
- 手術中の血圧、心電図、体温、呼吸の状態などを管理
- 点滴
- 出血に対する輸血
- 心臓の動きを良くする薬、血圧を上げる薬などの投与
- 人工呼吸
「オペ室では、麻酔科医がオペを行う診療科の医師と連携しつつ、麻酔の管理は1人でしていることがほとんどです。だから、手術室には通常、麻酔科の看護師はいません。
引用:http://www.nurse-community.jp/
強いて言えば、麻酔科医のサポートを行うのはオペ室の外回りの看護師ですね。」
手術室に関する詳細はこちらの記事も参考になさって下さいね。
ペインクリニックなどの「痛みに関する専門診療科」で働いた場合
ペインクリニックとは痛みを取り除くことを専門に扱っている診療部門を言います。
主に神経に局所麻酔をする神経ブロックという方法で治療が行われ、痛みの治療を行う麻酔科医のサポートをします。
- 診察介助
- 神経ブロック後の患者さんの観察・看護
- 採血、点滴、検査補助
(参考:とらばーゆ看護)
(参考:看護roo!用語辞典)
痛みは症状ですから、そこには必ず原因疾患があるわけです。
引用:http://www.nurse-community.jp/
中には、原因疾患が不明なこともありますが、その様々な疾患に伴う痛みが、どれだけ辛いかということを看護師は理解していないといけません。
あとは、顔面神経麻痺に対して星状神経節ブロックなどを行っていますね。
この際は、看護師は合併症などをしっかり理解して、もし患者さんが急変した場合に備えている必要があります。
「ペインクリニック」は痛みを取り除くことを専門に行う個人クリニックの他、整形外科や一般病院の中に「ペインクリニック」、「痛み外来」、「麻酔科」などの名称で「痛みを麻酔を用いて緩和する診療科」を設置している病院があります。
(参考:総合病院 国保旭中央病院麻酔科ペインクリニック(当科の特色))
麻酔科で働いてみたいという方は
- 一般病院「手術室」での勤務
- 整形外科での勤務
- ペインクリニック専門の病院
- 「ペインクリニック」、「麻酔科」、「痛み外来」などの麻酔を用いた治療を行う診療科を持つ一般病院
を選択すると、麻酔に関する業務に関わる事が出来ます。
麻酔科看護師の体験談から見える事
- 麻酔科医との連携が重要
- 患者さんの全身管理を行うため、アセスメント能力が培われる
- 手術への不安や痛みに苦しむ患者さん、そのご家族の気持ちを理解する事が大切
- 身近な肩こりなどの痛みからがんの疼痛を緩和するために来られる患者さんなど様々な疾患の患者さんと関わる場合がある
手術室でもペインクリニックでも、同じ症状の患者さんだけではないので、それぞれの患者さんの病状に寄り添い、麻酔科医と連携して治療のサポートをしていきます。
医療チームの重要な一員として活躍できる分野ですね。
麻酔看護はオペにおいては重要な役割でして。麻酔の導入からオペ中の患者さんの管理から麻酔の覚醒まで全てを観察しています。
引用:http://www.nurse-community.jp/
手術が安全にかつ不安なく受けられるように援助している立場ですね。麻酔科の先生とのコンタクトもうまくないとなんですよね。麻酔導入でも準備の段階で先生によっては導入薬が違ったり麻酔方法の選択が違うことがあるので確認しておきます。
(麻酔科クリニックで働く)友人が言うには、疾患の理解もそうですが痛みで苦しんでいる患者さんの気持ちを理解すること、そして痛みに苦しむ患者さんの家族も同じくらい苦しんでいることを理解すること、それが看護師や麻酔科医の大事な役割なんだということです。
引用:http://www.nurse-community.jp/
疾患もいろんな診療科で診るような患者さんたちで、例えば、頭痛だとか肩こりだとか、身近な症状で困っている患者さん、整形外科で診るような腰痛で困っている患者さん、皮膚科で診るような帯状疱疹の痛みで訪れる患者さん、他にもがんの疼痛を緩和するために来られる患者さんなどがいらっしゃるのだそうです。
引用:http://www.nurse-community.jp/
麻酔学を深く学んでみたいという方は
今後、麻酔に関する仕事をもっと深く学んでみたいと思った方は、
- 「周術期管理チーム認定資格」を取得する
- 「周麻酔期看護学」を学び、周麻酔期看護師となる
という方法があります。
- 術前・術中・術後(周術期)における基礎的な教育を受けたことを証明する第一歩となる資格(2014年開始)
- 麻酔科医の診療内容を十分に理解できる医療スタッフを育成し、麻酔科診療の質の向上を目的としている
- 麻酔科医が単独で判断し、自らが処置を行うことが殆どであり、看護師はただサポートをするだけだった麻酔管理の知識を、看護師も高度に学ぶことが出来、薬剤師などの他の診療スタッフのコーディネートも行えるようになる
- 医師の判断・指示に誤りがないかを第三者である看護師がダブルチェックする事により、より安全な麻酔管理が行うことが出来るようになる
周術期管理チーム認定資格に関しての詳しい情報はこちら
- 資格を取得するわけではなく、各大学内で看護師として麻酔科医の業務補助を専門に行う周麻酔期看護師を養成する修士課程である
- 麻酔科指導医の指導のもとでの麻酔科外来、手術症例の実習を行い、患者に対する麻酔科医の思考過程を学び、周麻酔期看護師としての役割を学ぶ
- 手術室のみならず、術前・術後はもちろんのこと麻薬・鎮静薬を使用する検査、救急医療、緩和医療等さまざまな場面でその活躍が期待されている
周麻酔期看護学を学んでみたいという方は、詳しくは下記をご覧ください。
(参考:国際医療福祉大学大学院 )
麻酔科の看護師へ転職を目指す場合
麻酔に関する仕事をしてみたい、そう思っても、麻酔科単独の病棟があるわけでもないため、手術室やペインクリニック、整形外科なども視野に入れて求人を探していくという事になります。
内科などのメジャーな診療科を目指すのとは違い、求人を探すだけでも大変な時間と労力がかかります。
そんな、専門的な分野や、自分の目指したい分野が定まっている方におすすめの転職活動は「看護師転職サイト」の利用です。
会員登録をすればプロのキャリアコンサルトによる看護師の転職に関する様々なサポートを無料で受けることが出来る、看護師の求人に特化した人材紹介のサービスです。
求人検索の利用だけでなく、相談する事で病院の情報を得ることが出来ます。
看護師転職サイトであれば、応募が殺到するため、あえて非公開にしている求人を知ることが出来たり、何より病院の内情に詳しい看護師の転職のプロが「麻酔科で働きたい」という相談を受け、あなたに合った求人を紹介してくれます。
その他にも以下のような無料サービスを利用することが出来ます。
- 検索条件を細かく絞り込むことが簡単に出来、自分の希望する施設を見つけやすくなる
- 気になる施設があった場合、忙しい自分に変わりプロの転職カウンセラーが職場の雰囲気、忙しさ、希望の給料額の交渉などの「気になるけど聞きづらい事」を確認し、転職のサポートをしてくれる
- 面接対策や履歴書の添削、入職後の悩みをサポートしてくれる
- 施設見学に同行してくれる場合がある
麻酔に関する仕事がしてみたいけど、どこを探していいかわからない、どうしたらいいかわからないという方は、まずは一人で悩まず、看護師の転職のプロに相談する事から始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
麻酔科の看護師は今は医師のサポートが主ですが、近年の医療の質の高度化や麻酔科医の減少を受け、看護師の麻酔管理に関する業務は今後さらに拡大、期待されていく分野です。
麻酔科の看護師になりたいと思った方は、手術室を目指してもいいのか、ペインクリニックなどへ行く事を選ぶか、どういう方向に行けば自分の理想に近いのか、まずはじっくり考えて自分に合った働く場所を見つけて下さいね。