「他の看護師の方は何年目で転職をしているのだろう」と気になる事はありませんか?
まだ入職して間もないけど転職したい、入職して2年目で結婚が決まって転職をするかもしれない、など長く勤める予定が変わってしまい、急に転職を考え始めた場合に他の人の勤務年数がどのくらいか、自分と比べたくなりますよね。
転職は何年目でみんなしているのか、今後の転職に勤務年数は考慮されるのかなど、心配な部分を体験談やデータに基づいて分析していきたいと思います。
転職を考え始めた看護師さんは自分の環境と照らし合わせて是非参考になさって下さいね。
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看護師の転職、みんな何年目でしているの?
3年は頑張れとよく言われるけどみんなやっぱりその位は頑張っているのだろうか?と周りの転職までの期間が意外と気になりませんか?
まずはデータを元に看護師の平均勤続年数をお伝えします。
平均勤続年数は5年未満以下が約4割
2014年1月の「医療労働 臨時増刊号」に掲載の看護職員の労働実態調査報告書(下記表)によると
- 「1年未満」という短い期間も約1割もいる
- 「5年未満」以下を合わせると37.9%と約4割
と長く働き続けていない実態がわかります。
看護師の平均転職回数は2回
首都圏・関西圏の現役看護師さんを対象にナースフルが行ったアンケート調査によると、これまでに経験した職場数の平均は、「3カ所」(転職回数は2回)という結果が出ました。
- 「1カ所」→転職せず就職した職場にそのまま勤めている人の占める割合が最も多く23.9%
- 次いで「3カ所」が23.1%(転職回数2回)
- 「2カ所」が20.3%(転職回数1回)
転職という形で、それぞれが満足できる環境を探して動いている様子がうかがえます。
さらに年代別で詳しく分析した下記表②を見ると、
20歳代では、約半数(45.8%)の人は入職した職場「1か所」で辞めずに働いているのは納得の結果。
しかし、よく見て頂きたいのが、
- 「2カ所」「3カ所」と答えた人もほぼ同数(47%)
- 経験年数の浅いうちから、すでに過半数が転職を経験している
という現状があるという事です。
看護師の転職3年未満は早いのか?
転職による採用時や給料への影響
下記の表によると、中途採用する看護師への経験年数に対する評価は
- 経験年数を一部評価する 48.6%
- 経験年数を全て評価する 46.0%
- 全く評価しない 1.9%
と、採用時は経験年数がある程度評価の対象となっています。
(参考:日本看護協会 看護職の賃金の実態)
そして、中途採用者へ「自分の経験年数が給与に評価されていたか?」という質問をしてみると、
(参考:都道府県ナースセンターによる看護職の再就業実態調査)
- 経験年数が全て評価された 19.2%
- 一部評価された 25.3%
- 評価されなかった 26.0%
- わからない 26.9%
となっており、再就職の際は少なからず今までの経験は評価の対象となるため、離職・再就職の繰り返し、勤務年数の短い転職は採用時や給料面に不利なる可能性が高い事が推測されます。
早期転職について体験談から考察
転職はいつのタイミングでも決断が難しいかと思いますが、一番悩むのは短い期間での転職や、「まだまだ覚えることがある」という、自分の仕事内容に満足いってない状態での転職を考え始めた場合ではないでしょうか?
また、実は転職理由に多い「人間関係の悩み」や「職場への不満」がつもり、短い勤務期間であるものの辞めたいと悩んでしまう看護師さんはとても多くみられます。
私は今人間関係で悩んでおり、転職を考えています。パワハラ紛いなことを言われとても辛いです。そしてこれ以上迷惑かけたくありません。
でも2年目はまだまだ知識も技術も未熟な段階で転職できるのか不安です。部署移動するくらいなら辞めたいと考えています。しかし、どうするのがいいのかも私自身全く分かりません。引用:看護師お悩み相談室
このような場合、我慢するべきか、辞めて新しい所でやり直すか本当に悩むと思います。
短い勤務年数での転職に対する意見をまとめてみました。
【賛成派】
- 実際に自分も短い期間で辞めたが今でも看護師として勤めることが出来ている
- 合わない職場は何年経っても合わないので無理する必要はない
【反対派】
- 人間関係はどこにいっても付き物なので辞めても同じ繰り返しになると思う
- 次の職場への印象が悪い
先輩や上司は「“石の上にも三年”という言葉があって…」と、説教するかも知れませんが、やはり、相性の悪い職場は、何年いても馴染めないものです。
引用:YOMIURI ONLINE大手小町 発言小町
私などは、「こんなに死の場面に出喰わすなんて…もうイヤ!」と、2年目の5月にブチ切れてしまい、夏のボーナスだけ貰って、辞めてしまったクチです。
当時は「二度と、看護師なんかするもんか!」と思っていたのに、2年経って…「やっぱり」と、出戻ったクチです。
こんな私でも、転職しながら50歳の今でも現役です。
あたしも救命救急で丸2年働きましたが3月末で辞めました!
引用:看護師お悩み相談室
人生のこと、看護師としての人生のこと、まだまだ経験不足だし…ととっっても悩みましたが、いまは個人的には辞めて良かったと思っています。
看護師をする場所よりも、する理由が大事だと思います。自分がなぜ看護師をしているのかとか、人生なにをしていくのかとか。
看護師は人生の夢や目標を叶える手段のひとつだと思って生きています。
そうやって問題から逃げて、他の病院に行っても同じですよ。
引用:看護師お悩み相談室
そもそも、新卒1年で辞めた看護師を雇うような病院はありませんよ。世の中は甘くないです。
私の経験から言うと、4年目あたりから看護師の楽しさが分かってきたような気がします。
引用:YOMIURI ONLINE大手小町 発言小町
結婚や引越しなどで現在の職場は3つ目ですが、正直言うとどこにいっても人間関係の問題は多かれ少なかれあります。
結局は自分の技術や看護の姿勢を高めないと、同じ事の繰り返しになるかな・・・と思います。
何年目で転職するのが正しい、というのは結局のところ決まりはなく、転職を決めた場合には後悔しない就職先を見つけ、同じ繰り返しをしないように次の所で頑張るしかありません。
また、転職する事によって今抱えている問題が本当に解決するのか見極めるなど、他の方法は本当にないか冷静に考える事も必要です。今の場所にとどまり、スキルアップを目指したり、人間関係などは上司に相談する事により道が開ける場合もあるでしょう。
転職するべきか、しないべきかを考える際の目安として以下のような傾向があります。
ご自身に当てはめて参考になさって下さいね。
転職した方が良い人 |
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今の職場にとどまった方がいい人 |
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(参考:転職に「成功する看護師」と「失敗する看護師」がいる2つの理由)
看護師の転職を成功させるためにおすすめの方法
短い期間で転職した経験のあるベテラン看護師さんも実際に存在しますし、やはりある程度勤めてからが仕事の面白さがわかる、などそれぞれ意見は存在します。
2年目で転職したから悪い、5年目で転職したから成功、という明確な基準はありませんが、大切なのは、転職を決意したらまた転職を繰り返さないよう「後悔しない就職先を見つける事」ではないでしょうか?
看護師転職サイトを利用【相談しながら後悔しない就職先を見つけよう】
転職に関して悩んだり、決断や判断が出来ない時に、相談が出来たり、サポートを受けながら自分が働きたい病院を探すことが出来るのが「看護師転職サイト」です。
会員登録をすればプロのキャリアコンサルトによる看護師の転職に関する様々なサポートを無料で受けることが出来る、看護師の求人に特化した人材紹介のサービスです。求人検索の利用だけでなく、相談する事で病院の情報を得ることが出来ます。
看護師転職サイト利用の場合のメリット・デメリットをまとめた部分がこちらです。
(参考:タイプ別転職活用術)
看護師転職サイトは忙しい看護師さんに変わり、転職までの様々なサポートをしてくれる反面、病院から紹介料を支払われているため、少しでも自分の紹介会社から病院への採用へ繋げたいという部分もあります。
そのため、中には強引な勧誘もあるなど紹介会社のペースで転職活動が進んでしまう場合もあります。通常はメールでやりとりをする、電話時間は決める、などの希望は先に伝え、約束を守らないような会社はすぐに利用を辞めましょう。
看護師転職サイトの詳細についてはこちらも参考になさって下さいね。
看護師転職サイトランキング【20種の求人条件で比較してみた結果】
- 担当者が病院側とやりとりした内容は自分の希望と本当に合っているのか
- 紹介会社から提示された内容と、病院側の認識は合っているのか
これらの事を慎重に確認し、給料や休みの形態、自分の譲れない希望点は書面に残し、決定したものに相違はないか確認しながら転職活動を行う事をおすすめします。自分の意思をはっきり示しながら、相違点があればすぐに担当者と話し合い、メリット部分は賢く利用することで時間を短縮しながら自分の理想の病院への転職をサポートしてもらいましょう。
【向いている人】
一人で転職活動を進める時間や手間をなるべく省きたい、サポートを受けながら転職活動をしたい方
【主な看護師転職サイト】
ナースではたらこ
看護のお仕事
医療ワーカー
看護師の転職失敗しないために必要な4つのポイント
まずは、転職の動機が新しい職場で解決されるのかよく見極めてから転職を決定しましょう。
一時的な思いだけで決めず、転職以外の解決方法も考えてみましょう。
転職をしてから、実は以前の病院のままの方が良かった、という方も出てくる場合があります。
【例】
給料の不満→資格取得をして看護師としての価値を高めることで給料をアップさせる
人間関係の不満→異動を希望する、上司に相談する
絶対に譲れない条件を明確にし、そこだけは妥協しないという事が大切です。
話を聞いているうちにこの点はいいからここは妥協しよう、など本来の目的を忘れ、他の利点に意識を向けてしまうと、結局また同じ悩みや問題が起きてしまう場合があります。
あれもこれも、全て叶う職場は難しいかもしれませんが、「絶対譲れない条件」だけは最後まで妥協しないことが、転職して良かったと思える職場に繋がります。
【例】
給料アップをしたい場合
→子供の教育貯金のために、年収400万円以上の職場で働きたい
スキルアップをしたい場合
→小児救急看護認定看護師の資格を取得したいため、認定看護師支援のある病院の小児科で働きたい
求人票の情報や職業紹介所の担当者の話だけで判断せず、自分でも情報を集める事が必要です。
自分で聞きづらい事は担当者に確認してもらい、必ずメモに残し、のちに相違点が出た場合はすぐに質問し解決しましょう。
就職前に知りたかったことに「職場の雰囲気・人間関係」、「給与条件」などがあげられています。
良くわからないまま就職してしまったという方が転職後にこんなはずじゃなかった、失敗したと感じてしまうため、事前の情報収集はとても大切です。
(参考:【保存版】看護師転職パーフェクトガイド<ブレない自分軸でハッピーに転職する3ステップ>)
- 施設見学をする
入職を決める前に、必ず病院見学をしましょう。
自分の目で病院の設備や、患者さんの混雑状況、スタッフの働く様子を見ることで、自分がその病院でどのように働くことになるかをイメージすることができます。
施設見学ができるかは看護師転職サイトの担当者に確認を取りましょう。
看護師転職サイトの場合、サポートサービスに含まれ、病院に同行してくれる場合もあります。
- 病院のホームページの確認
ホームページで先輩看護師の声や病院の理念、取組みを確認すると、病院の雰囲気が伝わってきます。
履歴書の作成にも役立ちますし、何よりずっと働く職場ですから自分に合っていそうか確認しましょう。
- 病院の口コミの確認
患者さんの視点から見た病院はどのようなものなのか?
あまりにも悪い評判ばかりの病院は、職場としても何か問題がある可能性が高いので注意しましょう。
- 内部情報を仕入れる
友人・知人内の看護師からの情報を集めたり、看護師転職サイトの担当者に病院内の離職率や年齢層、人間関係の雰囲気などを聞いてみましょう。
【病院の評判や口コミを紹介しているサイト】
http://iibyoin.net/
病院口コミ検索サイト【Caloo・カルー】
話した内容と違う、求人票とここが違う、とはっきり伝えられるのは書面がある事が一番有効です。
面接時に労働条件の書面交付をお願いし、内容をしっかり確認し、納得してから入職しましょう。
(参考:【保存版】看護師転職パーフェクトガイド<ブレない自分軸でハッピーに転職する3ステップ>)
まとめ
今転職したら今後に響くかな、もう少し頑張った方がいいのかな、など一体何年勤めれば看護師の転職にはいいのか不安に思っていた方も多いかと思います。
もし短い勤務年数で転職しても、次の職場で学びとして生かせば何年か後には転職して良かったと思えるかもしれません。
それには、なぜ自分は転職をしたいのか冷静に考え直し、後悔しない勤め先に転職を決めるのが一番です。
次の職場では同じ悩みを繰り返さないよう、慎重に新しい職場を見つけて下さいね。
少しでも多くの方が自分の理想の職場でいきいきと働けることを願っています。