認定看護師を目指す人なら、
合格率ってどれくらい?
自分は合格できるの?
という点が気になるのではないでしょうか。
ここでは、下記について紹介します。
- 認定審査の合格率、合格率が高い理由
- 入学試験の合格率、合格率が低い理由
- 2つの試験に合格するためのポイント
合格率に左右されず、あなたの力で認定看護師への道を切り開きましょう。
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データで見る<認定看護師の合格率>
「認定看護師制度」が始まって約20年、合格率に関するデータを紹介します。
認定看護師は18,000人超え
認定看護師の数は右肩上がりに増え、2017年には18,000人を超えています。
それ以外にも、特定分野も2分野から21分野に増え、認定看護師を育成する教育機関・教育課程数なども増える傾向にあります。
認定看護師のニーズや期待が高まっていることは確かです。
また、それに応える意識の高い看護師が増え続けることは明らかです。
認定審査の合格率は約90%
認定審査の合格率について具体的なデータを紹介します。
過去3年の合格率
全21分野の2015年から2017年までの認定審査の合格率です。
いずれもも90%前後という高い合格率となっていることがわかります。
分野別の合格率
2014年の第22回の認定審査において、各分野の合格率はこのようになっています。
1番低い合格率は86.3%、高いものでは100%となっています。
分野別に見ても大きな差はなく、どの分野も高い合格率と言えるでしょう。
認定看護師の合格率は医療系資格の中でも高い
他の医療系国家資格の合格率との比較です。(※認定看護師は国家資格ではなく、日本看護協会によって認定される資格制度です)
認定審査のほうが受験者数は少ないですが、他の医療系の資格と比較しても合格率が高いことがわかります。
認定看護師の合格率が高い3つの理由
これから認定審査を受けしようとしている人にとっても、いずれ認定看護師を目指す人にとっても、合格率90%は大きな励みや勇気になったのではないでしょうか。
しかし、合格率が高いからと言って安心はできません。
なぜなら、認定審査の合格率が高いのには3つの理由があるからです。
【理由1】実績のある人しかいないから
認定審査を受けるためには、下記の3つの条件をすべてクリアしている必要があります。
- 看護師の免許を所有していること
- 5年以上の実務経験があり、そのうち3年以上は認定看護分野での実務経験であること
- 認定看護師の教育課程を修了していること
※認定審査については、こちらの記事が参考になります。
<認定看護師の認定審査>の疑問を解消!7つの手続きも試験対策もこれでバッチリ!
認定看護師は看護師免許をもっていれば誰でも目指せますが、それだけではなれない資格でもあります。
3つ目の条件をクリアするためには、看護の現場で5年以上の看護ケア実績を積む必要があります。
認定看護師は現場のプロフェッショナルですから、入学試験を受ける段階で経験や実績が求められています。
このような人たちが受験するわけですから、認定審査の合格率は高くなるのは当然ですね。
【理由2】専門の分野を徹底的に勉強するから
認定看護師の教育機関で学ぶためには入学試験があります。
- これまでの看護ケア実績
- 専門知識を問う試験や面接
などが行われます。どの学校も定員制で、合格基準を満たした人のみが入学できます。
※認定看護師の学校については、こちらの記事が参考になります。
<認定看護師の学校>まるわかり!あなたにピッタリの学校を選ぶ方法
【理由3】認定審査の難易度は高くないから
認定審査は、学校を修了した人にとってそれほど難易度が高いものではないようです。
出題範囲が決まっている
認定審査は筆記試験で、マークシート方式で四肢択一になります。
出題範囲は共通科目を含めた各分野の教育基準カリキュラムに沿って出題されます。
認定審査では、
- 学校で勉強してきた内容以外の問題は出題されない
- 過去問題も手に入れることができる
そのため、学校を修了している人であれば認定審査はそれほど難しいことではありません。
※認定看護師の試験については、こちらの記事が参考になります。
【認定看護師の試験】合格者に聞いた<1回でパスする方法>
基準を超えれば全員合格
認定審査は入学受験とは違って定員制ではありません。
合格基準を満たせば全員合格、合格率100%も可能です。
試験方法は筆記試験のみで、合否の基準も明らかにされています。
筆記試験の結果が合否に直結します。
試験は150点満点で、AからCにランク分けされ、AとBは合格、Cは不合格となります。
- A⇒120点以上(合格)
- B⇒105点以上、120点未満(合格)
- C⇒105点未満(不合格)
※認定審査については、こちらの記事が参考になります。
<認定看護師の認定審査>の疑問を解消!7つの手続きも試験対策もこれでバッチリ!
最大の難関は<入学試験>
ここからは、「入学受験の合格率」について紹介します。
認定看護師になるための試験は2回
認定看護師になるためには4つのステップがあります。
その中で<認定審査>と<入学試験>の2回の試験があります。
入学試験の合格率は20~50%
認定看護師の教育機関は、
- 日本看護協会の都道府県支部
- 看護系大学の付属センター
で行っているものがあります。
しかし、入学試験の合格率を公表しているところはほとんどありません。
ここからは、合格率の具体的なデータを紹介します。
受験する年度や学校、分野によっても合格率が違いますので、参考程度に見ておくようにしましょう。
神戸研修センターの合格率【事例あり】
これは2011年に神戸研修センターで行われた3つの分野の合格率です。
<感染管理>の合格率が34.0%、<緩和ケア>と<がん化学療法看護>が56.5%となっています。
看護系大学の付属センターの合格率【事例あり】
看護系大学の付属センターの合格率は公表されていません。
そこで、入学試験を受けた人の体験談から合格率を紹介します。
今回集中ケアは77人受験して32人合格でしたよ
引用:mixiコミュニティ
- 2010年、日本看護協会が行う東京都清瀬にある研修学校の「集中ケア教育課程」を受験
- 77人が受験、32人合格
- 合格率は41.5%
5倍以上…らしい。
引用:Seesaaブログ t-kanoさん
- 2009年、神奈川県立保健福祉大学実践教育センターの「集中ケア認定看護師」を受験
- 倍率は5倍以上ではないか
- 合格率は約20%
定員20名、倍率は2倍ほどでした
引用:アメーバブログ とうせきなーすさん
- 2011年、東京女子医大の「透析看護教育課程」を受験
- 倍率は2倍ほど
- 合格率は約50%です。
入学試験の合格率に差はありますが、認定審査と比べるとあまり高くないことがわかります。
認定看護師になる上で最大の難関は<入学試験>だと言ってもいいでしょう。
入学試験の合格率が低い理由
入学試験の合格率が低いのには理由があります。
- 受験者数が多ければ多いほど合格率は下がる
- 合格基準を満たしても、定員数を超えると不合格
- 定員割れの学校でも、合格基準を満たしていなければ不合格
- 入学試験は、筆記、小論文、面接の3つを実施しているケースが多く、それぞれに対応しなくてはならない
- 出題範囲は公開されているが、難しい専門的な知識を一から身に付けなくてはならないので苦労が多い
- 勉強は独学で行うので、勉強方法や参考文献などを自分で選ぶ必要があり、具体的な試験対策がとりにくい
- 小論文や面接はテーマや質問が事前に公開されないので、短い期間で予測して練習するのが困難
入学試験の段階で、すでに認定看護師としての役割を十分に果たせるようなレベルの高い人材の選別が始まっています。
入学後も試験が続く
入学試験に合格しても安心はできません。
学校によっては事前課題が出されることもあります。
入学後もハイレベルな授業が待ち受けているので、今後に備えて勉強し続ける必要があります。
授業ではレポートの提出なども頻繁にあります。
また、科目ごとに試験が行われ、その度に合否がつけられます。
教育課程の最後に行われる修了試験はレベルが高く、「認定審査と同じくらいのレベル」という声もあります。
入学してからも試験の連続で、その試験をすべてクリアしなければ認定審査を受けることはできません。
認定看護師になるためには、強い覚悟と努力が必要です。
【認定看護師】合格へのカギ
<認定審査>と<入学試験>の合格率については理解が深まったでしょうか。
次は、合格に近づけるためのポイントを紹介します。
認定審査の合格率を上げる2つのポイント
認定審査に合格するためのポイントは2つあります。
時間を確保する
1番のポイントは「時間の確保」です。
学校を修了したあとは職場に復帰する人がほとんどですので、働きながら認定審査の出願準備や試験対策をしなくてはなりません。
多くの学校が12月か3月に修了します。
認定審査は毎年5月に行われるので、12月に修了した人は5ヶ月後の認定審査を受けます。
また、3月に修了した人は2ヶ月後となり、人によって準備期間が変わります。
職場に復帰した直後はとても忙しく、時間の確保が課題となります。
学校での勉強を振り返ったり過去問題を解いたりという学習時間の確保はもちろんですが、認定審査を受けるための書類の提出などがあり、時間的な余裕がなく焦りを感じる人も多いようです。
勤務先の協力を得ながら、計画的に勉強や受験準備の時間の確保するようにしましょう。
※認定看護師の試験認定看護師の試験については、こちらの記事が参考になります。
【認定看護師の試験】合格者に聞いた<1回でパスする方法>
高い合格率でも油断しない
認定審査の合格率が90%と知っても油断はできません。
合格率は100%ではありませんから、合格できない人がいるのも確かです。
合格するためにはメンタルの強さも大切です。
少ない期間で時間を確保して受験準備・対策を行うためにはプライベートな時間を削ることもあるでしょう。
また、学校を修了してひと息つきたいと思うこともあるでしょう。しかしそれでは合格から遠ざかってしまします。
「認定看護師になりたい」という気持ちもう一度確認し、油断しないで認定審査まで踏ん張ってほしいと思います。
入学試験の合格率を上げる3つのポイント
入学受験は情報が少なく、学校によっても試験内容や合格基準が違うので、万全の対策が必要です。
受験に必要な情報をリサーチする
1番のポイントは、「必要な情報を徹底的にリサーチする」ことです。
各学校の募集要項はインターネットからすぐに入手できます。
試験方法や出題範囲などはある程度わかります。また、学校によっては過去問題を入手できるので、傾向をつかむことができるでしょう。
問題はここからです。
ある程度試験の内容がわかっても、これから専門知識を得ようとする人は「何を勉強すればいいの?」と困ってしまうことが多いようです。
大学入試のように赤本や教科書があるわけではないので、独学で勉強しなくてはなりません。
勉強を進めるためには、合格者がどのような勉強をしているのかをリサーチしましょう。
そのリサーチによって自分がやるべきことが見えてきます。
※認定看護師の試験については、こちらの記事が参考になります。
【認定看護師の試験】合格者に聞いた<1回でパスする方法>
勉強と練習を繰り返す
入学試験は筆記だけでなく小論文や面接も行われます。
小論文は事前にテーマがわかるわけではないので、小論文の基本的な書き方を身に付け、さまざまなテーマで書く練習が必要です。
面接もその場で対応するしかありませんが、リサーチすれば質問を予想することができます。
この機会にしっかりと自分の目標などを確認し、あなたらしい答えを準備しましょう。
小論文や面接は自分で内容を評価するのが難しいので、第三者に協力してもらうことも大切です。
時間を確保する
入学試験でも、合格するためには「時間の確保」が鍵になります。
仕事をしながら勉強や準備するので時間が限られています。
「受験に必要な情報をリサーチする」のも「勉強と練習を繰り返す」のも、時間がなくてはできません。
個人の経験や知識のレベルによって異なりますが、早い人では1年前から準備をする人もいます。
入学受験を受けるチャンスは多くありませんから、受験すると決めたらできるだけ早く準備を始め、不安の少ない状態で試験に臨めるようにしましょう。
おわりに
認定看護師になるためには<認定審査>と<入学試験>以外にも多くの試験があり、常に合否で判断されます。
認定看護師にはそれだけの高い技術や知識が求められ、それらの試験を乗り越え、選ばれた人しかなれない特別な資格でもあります。
合格率が高くても低くても、それをしっかりと受け止め、自分で合格を勝ち取るしかありません。
強い意志をもって認定看護師を目指してほしいと思います。
認定看護師支援のある病院の探し方
認定看護師の資格取得において、勤務する病院にが『資格取得に理解があるか』が大変重要です。
そういった病院を探すには、病院のホームページで確認したり、転職サイトを利用する方法があります。
自分で探す時間のない人は転職サイトを利用することで、キャリアコンサルタントが病院の内部情報(資格支援サポートの状態や、実際の取得者の状況等)を教えてくれるので、効率よく探すことが出来ます。
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