看護師として職場を考えるとき、クリニック看護師も良さそう…と、ふと思ったことはありませんか?
実際、クリニックの内部は患者として訪れたときのイメージでしかよくわかりませんよね。
病棟勤務に疲れてきた、これから出産や子育てを予定しているから夜勤がない方がいいなど、日勤がメインのクリニックへの転職は多くの看護師の候補先としてあがりやすいようです。
でも、実際のところどうなの?仕事内容ってどんな感じ?そう思うのが普通ですよね!?
この記事を読むことで、クリニック看護師の仕事内容や、働く人の本音、クリニック看護師の実情などいろいろな角度から知ることができます。
- 看護師転職サイトランキングTOP3 [PR]
クリニック看護師に必要なこと
クリニック看護師の業務内容
【主な業務 診療介助】
- 問診
- バイタル測定
- 採血
- 点滴処置
- 検査説明
クリニックによっては心電図の測定やレントゲン画像の現像なども行います。
【雑務】
- 医療器具の洗浄や消毒
- タオルや衣類の洗濯
- クリニック内の掃除
- 診療ベッドの準備
- 備品の発注
受付がいないクリニックでは看護師が受付や会計、電話応対をすることもあります。
クリニック看護師に求められるスキル
業務内容を知るとクリニック看護師に必要なものが見えて来たのではないでしょうか?
クリニック看護師に必要なもの、それは
- まずは即戦力!
血圧測定や点滴、注射、採血はすぐに必要な技術となります。
- そしてコミュニケーション能力!
地域の患者さんやクリニックの医師、少ない同僚とのコミュニケーションスキルも大切な要素となってきます。
業務内容からわかるように、看護師ができる医療行為はすべて行わなくてはならないクリニックも多いです。
入った瞬間から即戦力として扱われることがほとんどなので、高い医療スキルとコミュニケーション能力、その他にも雑務をこなす裏方の役割も求められそうですね。
クリニック看護師は新卒でもチャレンジ出来る
新卒、経験年数が浅いから、という理由だけであきらめる必要はありません。
1年目です。私は新卒からいきなりクリニックでしかもパートです。
気楽にお金が入ればいいのでそうしています。
普通に働けますよ!外来かクリニックにしか行く気はありません。
全然大丈夫ですよー
引用:看護roo!
私はほぼ新人でクリニックに入りました。
探せば新卒でも募集しているところはありますよ。
引用:看護roo!
外来は忙しくて1からの指導はなかなか受けられず見て覚えてって感じでした。
注射や点滴もまともに出来ないため慣れるまで時間がかかりました。
ある程度技術や知識がないと難しいかもしれません。
人間関係も小さなとこなので狭い世界のなかでイジメとか陰湿だったので今は総合病院で働いています。
引用:看護師お悩み相談室
確かに即戦力が求められるので苦労することもあるようですが、中には新卒で勤めている人もいます。
新卒歓迎、の求人を探してみるのもポイントですね。
不安に思うクリニック看護師の年齢制限について
クリニック看護師に限らず、看護師は本人のやる気があれば何歳でも働けるようです。
クリニックでは年齢による制限を決めるのはその殆どが院長である経営者の判断になります。
以前、求人広告を見て履歴書を送った小児科のクリニックですが、平均年齢が65歳といわれました。
私は48歳で応募する時に、年齢でダメかな・・・と思っていたのでびっくりしました。
最初に聞いた時はどういうクリニックかとちょっと心配でしたが、ドクター(70歳)の対応からいい所だろうと想像できました。もし今後そこからお誘いがあれば、今のところをやめてもいいかなと今でも思います。
引用:看護師お悩み相談室
70歳で夜勤こなしていて、私より動くスピードが早い看護師も存在します。
クリニックで働かれている方も多いと思います。人によりけりかと思います。
引用:看護師お悩み相談室
思い悩むよりもまずは年齢不問の求人を見つけてみましょう。
スタッフとの年代の違いがもしあっても、コミュニケーション力で乗り越え、仕事の能力でカバーしていきましょう。
クリニック看護師のメリット・デメリット
クリニック看護師のメリット
- 夜勤がないクリニックが多いので体が楽
- 休みは暦通りと休診日で規則正しい
- 高度な知識は要求されない
- クリニックになじんだ後は仕事がしやすい
「規則正しい」まずはこれが結婚後や出産後に働きたい看護師から人気が高い一番の理由ではないでしょうか。
クリニックの診療時間が働く時間となりますので夜勤もなく、急な残業も少ないと言えるでしょう。
休みもクリニックの休診日に合わせて予定を組むことが出来そうですね。
風邪や腹痛といった一般的な病気での受診が多いため、急変、急患の対応は少ないです。
心に余裕を持って働く事が出来ますね。
地域に密着した小さなクリニックであれば患者さんも顔なじみの方も多いでしょう。
クリニック内のスタッフ数も限られているため、一般病棟での大人数の人間関係に悩まされた人にとっては、人間関係の構築に悩むことも少なく、働きやすい職場ではないでしょうか。
クリニック看護師のデメリット
- 雑務が多い
- 急な休みがとりづらい
- 給料や福利厚生・退職金はクリニック次第
- 人によっては仕事内容に物足りなさを感じる場合もあり
少ない人数でクリニックを運営するため、掃除や業務準備、備品発注、場合によって受付業務など、看護師業務以外にやることがたくさんあります。
クリニックの休診日が決まっていて、規則正しい生活ができる反面、急な休みは他のスタッフとの兼ね合いを考慮しなくてはならないようですね。
夜勤手当が無くなる分、年収は一般病棟の方がいいですし、師長や看護部長への昇進での年収アップも人数が多い一般病棟では目指せます。
クリニック看護師の福利厚生、社会保険の種類
クリニックの規模によっては、年金は国民年金に加入しなければいけないこともあります。
健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険に対する保険料の支払いをはじめとした様々な福利厚生の充実度は、医療施設としての規模の大きさに比例する傾向があります。
退職金も同様なので、クリニックによってどうなるのか事前に確認しておく必要がありますね。
クリニック看護師はタイプによってやりがいの感じ方に差が出る
クリニック看護師の中でも、やりがいを感じている人ももちろんいます。
一概には言えない事ですが、調べた結果デメリットにもあげた「物足りなく感じる」という意見が見受けらたのも実情です。
規模の大きな病院からクリニックへの転職では、仕事はとても楽になりました。夜勤がない事で身体的負担だけでなく精神的な負担も軽くなり、しばらくは毎日が楽しくて仕方なかったです。
引用:http://www.nurse-community.jp/
でも、しばらくすると何か物足りないと感じるようになったんです。看護師としてのやりがいが感じられないというか、これは看護師の仕事なんだろうか?という疑問が出てきたんです。
大きな病院では常に研究や研修などが行われていて、看護師一人一人の知識や技術の向上を図っていますが、個人クリニックにはそれがありません。ですから、新しい医療を常に取り入れて自分のものにしていきたいという考えを持った人には、向かなかったようです。私もその一人でした。
同じく注意点として、規則正しいと思っていたのに、季節柄の残業が発生する場合や人間関係が狭い分、合わない時は大変なことなど、メリットと感じていた部分がクリニックによっては必ずしもそうではない事が出てきます。
クリニック看護師に向いている、向いていないのはこんな人
クリニック看護師に向いている人
- 地域の患者様、少ないスタッフとの密なコミュニケーションがとれる人
- 血圧測定や点滴、注射、採血が問題なくできる人
- 夜勤は出来ないが看護師を続けたい人
- 緊迫した仕事内容は精神的に辛いと思う人
クリニック看護師に向いていない人
- 小さなコミュニティーが苦手な人
- 時間の余裕よりは金銭面、病院制度の充実を優先させたい人
- 緊急性を求められたり、緊迫した場面の方がやりがいを感じるタイプの人
- 勉強会・報告会・研修に積極的に参加したい人
クリニック看護師の産休・育休について
多くの方が悩まれている産休・育休の実態ですが、少ない人数で運営しているクリニックでは取得しづらい部分もあるのが現実です。
クリニック看護師、産休・育休、現場の声
うちは有床の開業医ですが、ほんの4年前に産休、育休が導入されました。
というのも監督署からの指導でどうしても実施しなければならなくなったとのこと。
事実昔から産休はあったものの産後すぐに復帰することが暗黙の了解でしたが、
今では出産日から1年間はしっかりと休んでいますよ。
それこそ、就職時の契約にどうなっているかをきちんと確認する必要があると思います。
引用:看護師お悩み相談室
病院よりも規模の小さいクリニックでは、看護師の人数にゆとりがないケースが多く、
1人が休む穴をなかなか埋めることができません。従って、休むことはできたとしても、
居ない間に現場がまわらなくなり、仕方なく別の看護師を採用。
職場復帰しようにも空きのポジションがなかった…というケースも起こります。
引用:看護roo!
まずは求人を見る際に、「産休・育休の取得実績有り」か必ずチェックしましょう。
看護師を確保するため、産休・育休・福利厚生の充実に取り組んでいるクリニックもあるようです。
クリニック看護師、ブランク明けの復職と子育てとの両立
うまくブランクを乗り越えて、子育てとの両立が出来ている方もいれば、パートに切り替えて時間を短縮した方、正直大変だという声、様々な現場の声があります。
30歳のとき、妊娠を機に看護師を辞め、今から3年前、40歳のときに復職し、二児の母として家の事もこなしつつ、看護師として働いています。
10年のブランクを超えての復職を支えたのは、長きに渡り続いてきた勤務先のスタッフとの縁、そして、師長による親身な教育指導でした。
引用:看護roo!
パートへ変更してもらいました。理由は子育てとの両立が不可能と判断したからです。
学校行事や役員で平日休むことも多いので、パートは希望しやすいのも◎
引用:看護キューQ&A
クリニック看護師での復帰はブランク後も即戦力を求められますが、年齢に関係なく頑張ってブランクを乗り越えている人もいます。
何歳になっても働けるのも看護師という仕事の魅力ですから、ブランク歓迎、のクリニックを探したり、家族へのサポート依頼、パートへの切り替えも視野に入れて、自分に合った環境のクリニックを見つけてほしいと思います。
クリニック看護師の給料明細一覧・平均年収まるわかり
クリニック看護師の平均年収、明細
勤務形態は日勤常勤、業務内容は外来、と設定して調べた場合の平均年収は3,945,924円でした。(参考:看護roo!ナースな私のお給料)
比較対象として、夜勤も含む病棟看護師の平均年収を出してみると4,807,827円でしたので、「日勤常勤、外来」だけを見てみると少し低くなるのがわかりますね。
<日勤常勤・外来・クリニック勤務で一番給料の高い場合 年収¥6,838,620>
勤務地域 東京都 経験6年目
(参考:看護roo!ナースな私のお給料)
<日勤常勤・外来・クリニック勤務で一番給料の低い場合 年収¥2,100,000>
勤務地域 福島県 経験1年目
(参考:看護roo!ナースな私のお給料)
平均年収と比べて、6,838,620円~2,100,000円とだいぶ幅が出てきていますね。
このように、正看護師か准看護師か、経験年数、勤務地域でも金額が変わってくるのがわかると思います。
自分に合ったクリニック看護師求人探し
クリニックの求人を探す主な方法として、下記の4つがあります。
- 友人・知人の紹介
《こんな人におすすめ》
短時間で採用までこぎつけたい、相談やアドバイスを受けたい - ハローワーク(公共職業紹介所)
《こんな人におすすめ》
時間に余裕がある、相談やアドバイスを受けたい - 求人情報や広告を利用する(自分で応募までする場合)
《こんな人におすすめ》
時間に余裕がある、相談やアドバイスはわずらわしい - 民間の職業紹介所(転職サイト)を利用する
《こんな人におすすめ》
時間がない、相談やアドバイスを受けたい
参考までに下記は主な転職サイトのクリニックの求人数ランキングになります。(2024年12月時点)
順位 | 転職サイト名 | 求人数 |
---|---|---|
1位 | 医療ワーカー | 55427件 |
2位 | 看護のお仕事 | 18,357 件 |
3位 | マイナビ看護師 | 9,020 件 |
詳しくはこちらをご覧ください。
クリニックの求人を探す看護師さん必見!7つのチェックポイント
おわりに
ここまで読んでいただいた皆様、クリニック看護師について少しでも現実的に知ってもらえたでしょうか?
入る前に必ず、不安に思う点をきちんと調べた上で、働いてから後悔しない「自分に合ったクリニック」を見つけてほしいと思います。
クリニック看護師という題材を通して、改めて「看護師としてどう生活していきたいか」を見つめ、より良いライフプランの計画に役立てて下さいね。